◆この薔薇界隈ミステリアス◆

 お客様が「カルピって、バラ肉ですか?」と度々のお尋ねなのです。
カルピを措いて「焼肉」は語れません。
薔薇界隈ミステリー。さあ〜カルピが焼ける僅かの間、そのカルピの謎をご一緒に。
ミステリーの常として多少の生臭さは避け得ません。
でもそこがそれミステリアスな臨場感。お気に障られましたらご容赦を。

 ご存知カルピは時代の寵児。引く手数多(あまた)で多忙の極み。
かくてカルピはバラの中。バラの茂みに身をひそめ。この茂み代役候補に事欠かず、
格の胸元さえ控え居り。それら全てを幻惑的な香りに満ちた薔薇と
云う名でカモフラージュ。
痛み伴う茨(いばら)在らずも、分け入ることは躊躇(ためら)われ、曖昧模糊のこの言葉
「カルピとはバラ肉のことなのです」・・・たいがい皆様ご納得。

 でも或るお客様「ここのお肉は並みで充分、一体全体どんなバラ?」と
一刀両断いきなり佳境に入るご質問。
「はい、当店では代役知らず、生粋の銘柄牛の三角バラのみ・・」などと、生臭い事
申す他御座いません。

 カルピは個々のお店が皆様の心を射止めんと、満を持して放つ刺客なのです。
「百戦錬磨のお客様!今まさにおに迫るとびっきりの今宵の刺客、果たしてどう
かわされますか」

 カルピ人気の舞台裏、知る人ぞ知る“バラ薔薇事件” 貴方様にそっと打ち。